SUGOI JAPAN Award2016 マンガ、アニメ、ラノベ、エンタメ小説。日本のスゴイ!を、世界のスゴイ!へ。

エンタメ小説 SUGOI 20
代体
作品名

代体

著者名
山田宗樹
出版社・出版レーベル
KADOKAWA
刊行
2016年5月刊行

人間の意識を体から取り出し「代体」へ移転可能になった世界に、未曾有の危機が訪れる。近未来SFエンターテインメント大作。

STORY

舞台は人間の意識を別の器に移転する技術が開発された近未来の日本。意識の移転先である人工の肉体「代体」の大手メーカー営業マン八田輝明のもとに「レベルF」の緊急連絡が入る。レベルFはユーザーにとって致命的な、起こってはならないトラブルだった。ユーザーは悪性腫瘍の治療のため、一カ月の期限で代体を使用していたエリートサラリーマン喜里川正人。治療がうまく行かず、喜里川の本体が死亡宣告を受けてしまったのだ。駆けつけた八田に「新しい代体に再転送して欲しい」と懇願した喜里川は、やがてタイムリミット寸前の代体を離れ、忽然と消えた。それは、全人類を巻き込む大事件の幕開けだった。

作品の魅力

壮大なスケールで一気に読める第一級のエンターテインメント小説。「代体」をめぐり、メーカー、警察、内務省、法務省などの思惑がからみあう骨太な物語に、魅力的なキャラクターたちが華を添える。骨格はハードだが、登場人物の心情は繊細に描かれる。代体をめぐる物語は、意識転送技術を完成させた天才研究者・麻田ユキオの、5歳で病死した息子への愛から始まり、作品全体に人が人を思う切なくピュアな感情が通底して流れている。ラスト3ページで感動的に集約する物語の構成も見事。

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