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エンタメ小説 SUGOI 20
コンビニ人間
作品名

コンビニ人間

著者名
村田沙耶香
出版社・出版レーベル
文藝春秋
刊行
2016年7月刊行

36歳独身、18年間コンビニに勤務するアルバイト。コンビニ人間としてしか生きられない恵子の目に映る、普通と異常の境界線とは。

STORY

36歳独身の恵子は“コンビニ人間”だ。大学を卒業してから18年間、コンビニのバイト店員として誰よりもすばやく的確に客の応対をし、陳列や在庫に不備があれば整え、日々の食事はコンビニで買ったもので済ます。その生活は、恵子に心の充足と安らぎをもたらすと同時に、人としての喜怒哀楽を理解できない彼女にとって、コンビニの整然とした風景が社会と繋がるための唯一の指標でもあった。だが、婚活目的の新人バイト・白羽がやってきたことで、恵子の日常は大きく乱れはじめる。

作品の魅力

会社勤めをせず、結婚するどころか彼氏もつくらず、独りでバイト生活を続ける四十路手前の女性を世間は「普通」とは見なさない。恵子は何ひとつ不足を感じていない生活に対して、外野は勝手に心配し、憤り、ときに泣く。だが恵子が、無職になった白羽を実験的に家に住まわせたとたん周囲の見る目は変わる。本人は何ひとつ変わっていないのに勝手に安心して喜ぶのだ。孤独で無計画に見える人間を救おうとする世間、だがそれは、そこでしか生きられない人間の居場所を奪う理不尽な行為でもある。普通と異常の境界線は立場によって反転する、その歪みをコンビニ愛溢れる描写の中で描き出した芥川賞受賞作。

DATA

・2016年、第155回「芥川賞」受賞。
・発行部数、50万部(2016年時点)。

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