SUGOI JAPAN

RANOBE SUGOI 20
筺底のエルピス
作品名

筺底のエルピス(1〜4巻)

著者名
オキシタケヒコ/著
toi8/イラスト
出版社・出版レーベル
小学館 ガガガ文庫
刊行
2014年12月刊行スタート

※巻数表記はノミネート作品のエントリー締め切り(2016年7月31日)時点のものです。現在は続巻が刊行されている場合があります。

“鬼”の侵略により人類絶滅の危機を迎えた地球。僅かな未来変革の可能性にかけて戦う"門部"たちの姿を描いた伝奇SFアクション。

STORY

鬼――それは次元の裏側から送り込まれた「殺戮因果連鎖憑依体」である。その犠牲となり家族を失った百刈圭(ももかり・けい)と乾叶(いぬい・かなえ)は、鬼狩りの組織《門部(かどべ)》に身を寄せ、鬼への復讐に身を投じていた。ある日、叶の親友である結(ゆい)が歴史的に稀有な《白鬼(しろおに)》に憑依される。鬼と化した親友をどうすべきかというジレンマに陥る圭をよそに、もうひとつの鬼狩り組織“バチカン”が結たちを狙う。親友を守るべく抵抗を始める圭だが、一方で第五段階まで成長した暴力の鬼《大赤鬼(おおあかおに)》が街に降臨する。それはかつて圭の家族を殺めた仇敵だった。

作品の魅力

鬼に家族を惨殺された圭たちはもちろん被害者だが、復讐心に身を焦がすなら彼らもまた鬼の一歩手前にいることになる。また、見方を変えれば鬼に憑依された人も実は被害者なのではないか、というジレンマに直面する点に本作の深みがある。SFものとしても出色で、停時フィールドという時間操作の設定が斬新。未来の地球では人類が絶滅していることを逆手にとって、未来に鬼を送り込んで機能停止させるのだ。だがこの方法は人類の破滅を前提としている。どうすれば人類を救えるのかという命題を巡る物語の行方にも目が離せない。