SUGOI JAPAN Award2016 マンガ、アニメ、ラノベ、エンタメ小説。日本のスゴイ!を、世界のスゴイ!へ。

日本のスゴイ作品は数えきれない!日々作品を研究している大学サークルのみなさんに、 自分たちの考えるスゴイ!について語ってもらいました。 第8限:アニメ 東京大学 アニメーション研究会 (1)東京喰種 テーマがいい。 (2)寄生獣 セイの格率 海外にヒットさせたいならやっぱアクションだ! 展開も凄く面白いし、戦闘シーンも熱いし、そして何より主人公の成長が素晴らしい。 (3)デス・パレード バーという環境となんとなく感じられる陽気な雰囲気のお蔭で、西洋では特に馴染みやすいアニメだろう。テーマとメッセージ性はかなり良い。 (4)SHIROBAKO アニメーション制作の裏側を描いた異色の作品です。 (5)Fate/stay night [Unlimited Blade Works] 演出がよかった。 (6)結城友奈は勇者である 誰も死んでないのに涙がボロボロ出てきた。 (7)ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン 原作はアメリカの小説。訳し方に気をつければきっとヒットする。 (8)放課後のプレアデス 可能性に満ちた少女達の宇宙を駆ける美しい青春譚調の王道的魔法少女アニメ。 (9)ローリング☆ガールズ 全12話という短い作品でありながら随所に盛り上がり所が組み込まれています。 (10)ばらかもん 普遍性ばかりでなく、海外でヒットさせるためには"日本らしさ"も大事だ。そして「ばらかもん」は日本の伝統文化である書道、そして日本の田舎の様子を美しく描いているのだ。 (11)てーきゅう 第4期 ギャグのテンポが最高。 (12)PSYCHO-PASS サイコパス 2 政府・社会による支配とそれに由来する自由の損失は現代社会に於いて世界共通なものである。 (13)月刊少女野崎くん キャラ、ギャグ双方共によい。

アニメのもつテーマ性について

 日本の誇るスゴイ作品を海外に向けて発信しようとするなら、絶対にアニメは欠かせません。アニメは、人々を非日常的な世界へと没入させ、分かりやすい可愛らしさと格好よさで魅了します。しかし、それだけではありません。アニメには「普段考えないようなことを考えさせるきっかけ」としての側面があり、それこそが芸術作品としての最大の魅力だと私たちは考えています。ここでは「正義」というテーマに関連する作品を幾つか紹介しながら、その魅力を伝えていきたいと思います。

 『Fate/Stay Night [Unlimited Blade Works]』で扱われるのは「正義の味方になりたい」と願い続ける主人公・衛宮士郎の幼稚な憧れです。それは誰が見ても「偽善ではないか」と問いかけたくなる未熟な感情なのですが、主人公はそのことに悩みながらも「正義とは何か」を「自分」に問いかけます。葛藤する主人公と、それに呼応して変化する世界が壮大なアニメーションによって描かれるうち、その憧れは「誰もが一度は抱く理想」だったのだという結構が説得力を持って現出します。全25話を見終えたとき、主人公の「正義」に対してどのような感情を抱くのか、それは各個人が「正義」を考えるときの鏡となるものかもしれません。

 『東京喰種』は、人と人を食らう喰種という対立構造が存在する世界と、ある事故がきっかけで半人半喰種となった主人公が抱える葛藤を描いた作品です。人と喰種の共生を望む主人公は、種や生き方の違いが「正義の境界」となることに疑問を持ち、それを問うていきます。正しさとは、人間らしさとは何かを問う堂々巡りの中で慟哭する表情、自身に向けられる純粋は悪意におびえる悲痛な叫び、抑圧を解き放つかのような鬼気迫る戦闘シーン、それらの描写は間違いなくアニメーション表現の粋が集められたものです。自分の正義を、自分でない他の誰かに当てはめることはできるのか。種の境界を越えて主人公が悟る「正義」とは何か、作品の中でぜひ見つけて頂きたいと思います。

 『PSYCHO-PASS サイコパス 2』は「正義は誰が決めるのか」というテーマについて深い示唆を与える作品です。シビュラというシステムにより行動の自由は勿論、思考の自由さえ奪われた近未来のディストピア。ある男の出現により、シビュラさえ信じていればいいという絶対的な「正義」に対して疑問が投げかけられます。人と人のつながりの中で相対的に生きる個人に、絶対的なものさしを当てることはできるのか。そのつながりは、だれか一人の絶対的な判断により断ち切られるものなのか。ネットワークとして機能するシビュラにとって、それに応えることは「正義は自分が決める」と自己言及に至るものであり、シビュラ自身の主張する「正義の在り処」についての議論を振り出しに戻すことでもあったのです。目まぐるしく展開される戦闘シーンと、演出の効いた語りのシーンのおかげで、難しい議論に辟易することもなく、正義の本質とも言える多面性や主観性について考えさせられる作品となっています。

 ここまで見てきたように、アニメには日常を忘れて楽しめる作品はもちろんのこと、日常では中々考える機会のない、けれども大切なテーマに向き合わせてくれる作品もたくさんあるのです。「正義」のような複雑に要素が絡み合い難解なテーマでも、その構造が分かりやすくモデル化されているのがアニメの世界です。様々なテーマについて深く考えさせられながらも、それでもやはり楽しく見られるのが素晴らしいところ。ぜひみなさんにも、たくさんの作品を見てもらいたいです。

東京大学:アニメーション研究会
東京大学アニメーション研究会では、アニメーションの批評や自主制作、コミックマーケットへの参加や学園祭でのイベントの企画等、様々な活動を行っています。今年はSUGOI JAPANにも参加させて頂いている訳ですが、本記事は有志が制作したものであり、サークル全体の意思を反映したものではありません。

<事務局からのお知らせ>

本年7月の作品推薦、ご協力ありがとうございました。

皆さま、第1~8限の『スゴイ!学生ファンの主張』は、いかがでしたか?

さて、本年度のSUGOI20・計92作品は、約1500もの推薦候補の中から絞り込まれたものですが、実際どのような作品が推薦されていたか、興味がおありではないかと思います。

そこで、一部ではありますが、日々各々のジャンルを研究されておられる、大学サークルから寄せられた"推薦候補リスト"を、紹介させていただくことにしました。(記事部分は、リストの意図するところを解説いただく趣旨で、別途原稿執筆をお願いしたものです。尚、各リストにある“ミニ紹介文”は「推薦理由短評」とでもいうべきものですが、各サークルさんならではの独自の作品解釈に基づくこともあるかもしれません。が、各サークルさんの推薦意図を尊重する意味で、そのまま掲載しています。)

手前ミソに聞こえるかもしれませんが、どのリストも圧巻!一見一読の価値あるものばかりです。さすが大学サークルさん。プロに比肩する目利き力と一ファンとしての感覚を両立された上での、作品のピックアップ…。僭越ながら、皆さまにおかれましても、参考になることが多いのではないでしょうか。(事務局の人間がリストで知ってゲット、唸らされたという作品がいくつもありました。)

それに加え、今回一般のファンの方からの推薦もレベルが高かった!見落されがちの隠れた傑作・秀作が数多く含まれていて、選定委員の先生方も目ウロコで脱帽、という場面もしばしば…。

こうした中で進められた選定委員会、当然のことながらどのジャンルも紛糾。カンカンガクガクの議論の末、ようやく各23作品が決定したのですが、優れた作品ながら、数に限りがあるため泣く泣く選外に、というケースが頻発したことを、報告しておきます。まさに、ニッポンのSUGOIは数えきれない、といったところでしょうか…。

SUGOI JAPANは、ひとえに候補推薦⇒選定のクオリティと信頼性によって支えられるもの、といっても過言ではないと思います。そのような期待に応えていただく形で、知見と鑑識眼をお貸しいただいた、選定委員を含むセレクター・業界関係者・大学サークルの皆様の、そして熱い想いで作品の魅力を語ってくださったファンの皆様の、熟慮の作品推薦。この場を借りて改めてお礼申し上げます。

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