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エンタメ小説 SUGOI 20
南極点のピアピア動画
作品名

南極点のピアピア動画

著者名
野尻抱介
出版社・出版レーベル
早川書房 ハヤカワ文庫JA
刊行
2012年2月刊行

宇宙開発からファーストコンタクト、人類文明の進化まで! 人気ボーカロイドと動画共有サイトの秘めたる可能性が未来を作る。

STORY

彗星が月に衝突する予期せぬ事件で、大学院生・蓮見省一が関わっていた月探査計画は中断。あげく恋人の奈美にも振られてしまう。失意の省一は、人気ボーカロイド・小隅レイに彼女への愛を歌わせては、動画共有サイト「ピアピア動画」で公開していた。そんなある日、省一は、彗星衝突がもたらした現象に有人宇宙飛行実現の可能性を見出す。ピアピア動画の有志から成る「ピアピア技術部」のメンバーとともに、省一は「宇宙男プロジェクト」を開始。それは奈美を取り戻すための計画でもあった――。壮大な奇跡とファンタジックな未来像を描く4編を収録する連作集。

作品の魅力

小隅レイとピアピア動画のモデルは、日本で熱狂的な人気を誇るバーチャルアイドル・初音ミクと日本の代表的な動画共有サイト・ニコニコ動画だ。両者のヘビーユーザーでもある著者が、この2つのガジェットの特性の進化がもたらす可能性の広がりを、想像力を駆使して描き出す。インターネットカルチャーの集合知が、創造力と技術力を天文学的に向上させ、宇宙開発と未知の生命体とのファーストコンタクト、人類文明の進化にまで至る過程は実にエキサイティング。著者のボーカロイドに対する情熱と愛が感じられるラストには神話的な祝祭感さえ漂う。

DATA

・2009年、収録作『南極点のピアピア動画』が第40回「星雲賞」(日本短編部門)受賞。
・2012年、収録作『歌う潜水艦とピアピア動画』で第43回「星雲賞」(日本短編部門)受賞。
・2013年、「大学読書人大賞」受賞。
・2013年、「SFが読みたい!2013年版」(国内篇)第4位。

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