<エンタメ小説>
ノミネート作品「SUGOI 50」

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虐殺器官

<作品名>

虐殺器官

<著者名>

伊藤計劃

<出版社・出版レーベル>

早川書房 ハヤカワ文庫JA

<刊行年>

2007年刊行

刊行年は単行本(ハヤカワSFシリーズ)の出版された年になります。

STORY

9・11をきっかけに、各国政府による市民の監視体制は徹底され、人々はプライバシーと引き換えに安全を得るようになっていた。その一方で、世界のあちこちで大規模な虐殺が発生し始める。アメリカによって組織された「特殊検索群i分遣隊」所属の主人公、クラヴィス・シェパードは、虐殺の陰に見え隠れする謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう。現地でジョンと出会ったシェパードは、彼の口から人々を狂わせる「虐殺の言語」の秘密を聞く。シェパードは、その「言語」に対抗できる手段を求めるが……。

作品の魅力

2001年のアメリカ同時多発テロ事件以降、各地で繰り広げられた「テロとの戦い」を題材に書き上げられた本作は、2000年代を代表するSF作品のひとつといえる。プライバシーと安全のバランスなど、今の世界情勢をヴィヴィッドに作中に盛り込もうとする姿勢は、同時代の読者から熱烈な支持を得た。作中に続出する映画やマンガ、文学からの引用など、陰惨にも思える世界観と表裏一体のユーモア感覚は、この作者独自のものだろう。また本作に影響を受けたと公言する作家(とその作品群)を数多く生んだことも見逃せないポイントである。

DATA

・2006年、第7回「小松左京賞」最終候補。
・2007年、第28回「日本SF大賞」候補。
・2007年、「PLAYBOYミステリー大賞」国内部門第1位。
・2008年、「SFが読みたい!2008年度版」第1位。
・2015年、劇場アニメ化予定。