<エンタメ小説>
ノミネート作品「SUGOI 50」

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夜は短し歩けよ乙女

<作品名>

夜は短し歩けよ乙女

<著者名>

森見登美彦

<出版社・出版レーベル>

KADOKAWA 角川文庫

<刊行年>

2006年刊行

刊行年は単行本の出版された年になります。

STORY

夜の先斗町に下鴨神社の古本市、はたまた大学の学園祭と、古都・京都の町を感性の赴くまま縦横無尽に歩き回る「黒髪の乙女」。彼女に恋心を抱く「私」は、日夜その姿を追い求め「偶然の出逢い」を装っては接触を試みるも、恋愛に疎い彼女はその想いに一向に気づかない。そんな2人を待ち受けるのは自称・天狗、古本市の神様、三階建ての自家用電車に乗る金貸しといった奇想天外な面々が巻き起こす、珍事件の数々だった。

作品の魅力

元・京都大学の学生であった著者が、京の町を舞台に大学生の恋と彼らが巻き込まれる珍騒動の数々をユーモラスかつ幻想的に描き、大ヒットを遂げた青春ファンタジー。特筆すべきはヒロイン「黒髪の乙女」の天真爛漫な愛らしさだ。お酒に滅法強く、口癖は「なむなむ」、非常時には「お友だちパンチ」なる拳を繰り出す──。著者独自の奇想に満ちた作風と、古めかしい言葉や大仰な言い回しを用いることで青春小説の青臭さを意図的に誇張し、独特のおかしみを醸し出す文体。それに加え、チャーミングなヒロインと「私」の視点を交互に切り替えリズミカルに展開することで、ストーリーは厚みを増し、全体を通して恋の始まりのような高揚感漂う作品となっている。

DATA

・2007年、第20回「山本周五郎賞」受賞。
・2007年、第4回「本屋大賞」第2位。